逆算したらもう余生

仕事、結婚、恋愛、すべてに疲れて混沌とする世界の狭間でひっそりと生きています。しばらくはブログ引越しの為、過去記事が多いです。

梅ちゃん

梅ちゃんごめんね。生まれて2カ月でうちに来て、一度も尻尾を振ったことのないちょっと変わったおまえに怖い思いをさせて、人や犬や猫ともうまくやれない子にさせてしまった。ごめんね。
おかしゃんなりに、精一杯なんとかしてあげたくていろんなことをしてみたけど、どれも梅ちゃんの心に届かなかった。いろんなことされて不安だっただろうに。
そしておかしゃんの心が弱かったから、おとしゃんともお別れして、梅ちゃんにも更に不便をかけることになっちゃった。最近お留守番多くてさびしそうだね。ごめんね。お散歩はできるだけたくさん連れてくよ。
幸い、突然おうちに来たおにいちゃんのおかげでこの一年はちょっと安心できていたけど、
これからは、もしおかしゃんになにかあったら梅ちゃんはひとりぼっちになってしまう。そうならないように工夫してるんだけど、もし誰も引き取ってくれなかったら、と思うと考えたくもない悲しい未来に涙が溢れてしまう。
でも泣いてもどうにもならない。


絶対おかしゃんは元気に最後まで梅ちゃんと一緒にいる。ひとりぼっちにはさせない。ずっと守ってあげる。
だから梅も、おかしゃんといられるように犬の世界の神さまにお願いしておいてね。
もちろん猫も一緒だよ。みんなおまえの家族だからどこに行くことになってもさびしくはないよ。

 

柴犬梅吉 血便が出る

(20180105)

12/31から突然ウンチに明らかな血が付着していた。とりあえずすぐにネットで調べてみたところ、血便には大きく分けて二種類あり、ウンチそのものに混ざってる黒色のものと、ウンチの周りに鮮血がつくものがあるそうだ。
原因については、一番可能性が高く、更にむしろそうであってほしいのが、「ストレスによる」であった。
というのも29〜30日にかけてペットホテルに預けていた。間違いなくナーバスになる場所だが、私が1人で飼う以上、万が一に備えて慣れさせないといけないこともあり、定期的に預けるようにしている。今回は送迎両方をオーナーさんがしてくれたので狂犬に噛まれることなくホテルミッションを終えることができていた。
ただ、29日の朝、預ける前の散歩でやや軟便であった。そしてのちにホテルの報告書で知ったのだが、その日の夕方も下痢だったため夕飯を抜いた、と記載されていた。どうやら、犬が下痢をしたときはゴハンを抜いた方がいいらしい。7年飼っていて初めて知った。今まではむしろ「ウンチたくさんしたらお腹すくだろうから」とむしろしっかりあげていた。
で、翌日の30日の朝は快便だったらしいがゴハンを残したらしい。元々デリケートな犬で、預けられているときはウンチもしないしゴハンもやや残す。ただ、お腹はすいているはずで、慣れない場所で寝る上に夕飯を食べられなくて怖かったのかもしれない。
昼過ぎには帰ってきてガッツリゴハンを食べておりこうにグーグー寝ていた。


しかし、翌日31日の朝に初めての血便。驚いたものの病院嫌いな犬だし、そもそも病院があいてないので様子見することに。
本人(犬)は至って元気でゴハンの食いもいつもより良い。そして寂しかったのか、めちゃくちゃお利口だった。
ただ、いつもは1日2〜3回のウンチが5回以上だった。下痢ではないが、だんだん軟便になり、すべてのウンチに血がついていた。
1/2の時点で血便3日め。それまでは安静にした方がいいのかと思い、散歩を少し短めにしていたが、「ストレスが原因の場合はできるだけいつも通りの環境や発散をさせてあげるとよい」という情報を見たので、たくさん散歩したり遊んであげることにしてみた。
病院が開く1/4の最初のウンチにはようやく血がつかなくなった。そしてウンチの回数も元に戻った。
とても安心した。
大病だった場合、病院の診察台に乗ることすらままならないのに、通って治療をしないといけないし、金銭的にも払えるのか不安がある。
とにかく良かった。


以前はホテルに預けても血便になることはなかった。
今回は、年末で仕事や予定が詰まっていて家にいてあげられる時間が少なかったところに、ホテル預け→下痢→ゴハン食べられない、のコンボで負担がかかってしまったのかなと分析。
血が出るほど噛みつくくせに寂しがり屋な狂犬。
でも元気でいてほしい。今年もみんな健康でありますように。

またね

(20160801)

私は社交辞令を一切言わないことを心がけている。それゆえに、「絶対また会いたい」と思う人以外には、人が息を吐くように言いがちな「じゃあまたね」を言わないようにしている。ささいなこだわりなのでたぶん誰も気にならないはずのことだが。


2年ちょっと前に解散したオーケストラでなんだか不思議な感覚で意気投合した人がいた。
練習期間の半年間、たくさん話をしたし、たぶん結構仲良くなれていた。
練習後の団体打ち上げで仲間内で音楽議論で熱くなり、飲み足りなくてこっそり2人で二次会をしたこともあった。
しかし、その人は、そのオーケストラの本番が近づいたある日、悲しい言葉を発した。
「これで君に会えるのは最後かもしれんな」と。
思わず「そんなことないよ!オケが終わっても飲みに行こうよ!」と言ったものの、お互い結婚していたし、たしかになんだかその後にわざわざ連絡を取りあって会うのが私としても不自然な気もした。
その人も社交辞令を言わない人だった。
同時に、その人の言葉はいつもとてもまっすぐでそれが心地よかった。


そして本当にその言葉どおり、一度も会うことなく2年以上すぎた。
ただ、その間に、私が参加した別の演奏会に素敵な花束付きで来てくれたり、その人が参加した演奏会に招待してくれて行ったりした。
しかし、終演後のロビーで会ったりはしなかった。


今日、自分の企画したアンサンブルイベントに誘って、久々に再会した。


相変わらずすごくいい音楽をする人だったしまた会えてとても嬉しかったけど、久しぶりすぎて、以前どんな風に接していたかすら忘れてしまって、軽い挨拶をしただけで演奏に集中した。


その後、打ち上げで飲んでいたときに周りの話を聞いていたら、その人はよく「二度と会わない」みたいな挨拶をするらしかった。

本人としては「会う気がない」わけではないけど、また会えるとも限らない人にはそのような一見悲しい言葉を言うそうだ。


途中で2人で話す機会があり、近況や今日の熱い思いを目の前のその人に話していたら、何にも悲しいことはないはずなのに涙がこみ上げてきた。
私が一生懸命話すあいだ、その人は2年前と同じようにとても優しいまっすぐな目で私を見つめ、真剣に聞いてくれて、
最後に「がんばったんやな」と囁くように言ってくれた。


愛妻家のその人は、すぐに帰ってしまうかと思いきや、翌日朝から仕事なのに「今日は朝まで飲めるよ」と言ってくれた。
さらに、今日のイベントの主役である超絶上手い現役音大生のバイオリニストも朝まで付き合うと言ってくれたのに、自分の体力が限界をとっくに超えていて、こんな最高な機会に「帰る」という決断をせざるを得なかった。
冷静な判断とはいえ、こんな貴重なチャンスを逃す自分が悔しすぎた。
しかし、本当にここ数年で一番楽器を吹きまくった日だった。
楽しくて楽しくてしょうがなかった。
もっともっと吹きたかった。
でも最後の曲の最後の方で、もう口の感覚がなくなってしまっていて、楽器を鳴らせなくなった。


しかし、今日はとても大きな満足感があった。きっと録音を聴いたら自分の下手さに悶えるんだろうけど、他のみんなの素敵な音が形として残るというのはとても嬉しい。


帰りの電車でその友人からメールが来ていた。
そのメールの最後には「またな」と書かれていた。
「必ず、またね」と返信をした。

ボタンの謎(深夜の馬鹿力20161128の回)

(20161130)

毎週欠かさず聴いている伊集院光深夜の馬鹿力。先日の放送を聴いていたら、思わず「ガタッ」と立ち上がるエピソードがあった。しかも2つ。


1つめはオープニングトークで、ロボットのペッパーくんの話題になり、伊集院氏が、原稿を書くときTBSの近くのホテルにカンヅメになり引きこもるそうなのだが、そこのエントランスにいるペッパーくんの話をした。
そのペッパーくん、ほぼ間違いなくこないだ目にしたのだ。
と言ってもホテルに用事があったわけではなく、赤坂駅付近で用事があり時間つぶしに入ったオシャレカフェのトイレに行こうとしたらホテルが併設されていて、そこにペッパーくんがいたのだ。
初めて目にしたのだが、スッとこっちを見て気安く話しかけてきたのが妙に怖くて、5秒くらい見つめ合ったあと無視して逃げてきた。
イン◯ムニアというなかなか綺麗なホテルで、もしデートで赤坂のこんなシティホテルを取ってくれる素敵な男性がいたら多少の変態プレイは受け入れられそうだなと思うほどであった。


2つめは、伊集院氏が朝のラジオの企画で三十三観音巡りをしていて、千葉の内房を30キロ歩いたという話。
チーバくんでいうとお腹のあたりと言ってたので「おお。鋸山のあたりかな!」と思ったら本当にそこだった。


全くおすすめしない、と言い切っていたその道、なんと私も歩いたことがあるのだ。


数年前、近距離旅行で鋸山に行った。
大した山ではなくハイキングレベルであるのだが、その山は「犬と登れる」という売りがあったのだ。
で、車で向かい、山の南側の登山口から登り、まあ余裕だったので頂上付近のいくつかの見どころをぐるぐる見て回った。
程よく疲労感も出てきたので下山し始めたのだが、どうも変だなと思ったらマヌケなことに北西の下山道に来てしまっていた。
そこはあまり推奨されていない荒れたけもの道で、戻ろうと思ったときには逆に戻ることも難しい(高い岩を飛び降りたりしてきた)状況であった。
幸い、犬が野生力を発揮してアトラクションを楽しむように飛び跳ねていたからとりあえず下山することに。
降りきったところには駅があり、電車を使えば車が置いてある駅に行けるものの、犬がいるから乗れない。
そしたら今来た道をサクッと戻れるロープウェイを発見。しかも犬可。
喜び勇んで乗り場に行ったら、犬に10kgまでという制限がついていた。
うちの犬は普通よりでかい柴犬で13kgだ。(散歩のしすぎでガチムチになり今は14kg)
一応交渉してみたものの断られ、残る選択肢はただ一つ。国道を南下する、だ。
すでにかなり疲れていたが、Googleマップによれば1時間ほどで着くようだったからあとちょっとがんばればいいか、と思いサクサク歩き始めた。
ところが歩いている途中に、トンネルに出くわす。
伊集院氏も言っていたとおり、暗いし長いのに、歩道もなく白線もなく、あるのは
「歩行者と自転車の方は押してください」と書かれた謎のボタンだけである。
ふつうに進むには明らかに怖いトンネルなので迷わずボタンを押してみた。
ところが心がざわつくほど何も起こらない。
で、いろいろ考えを張り巡らした結果、伊集院氏同様、「きっと自分が淡く光ってるんだな!」と思い、もう一度押してとにかくトンネル内はダッシュすることにした。
走り慣れてないからダッシュで100m以上はかなりキツかった。しかしのんびりしていたらうっかり車に轢かれかねない。
死にものぐるいで走った。
途中から犬が「くらいところははしるげーむか!」と学んだらしく、いくつものトンネルに入るたび張り切って走ってくれた。
一番長いトンネルのときは出口の遠さから「光る私を見つけてええええ」(おそらく光は発してない)と心が叫びたがっていて、いや、まさに叫んでいたし、犬の体重10kgだと押し通してロープウェイに乗ればよかったとも思った。
疲れもたまりお腹も空いて何度も諦めたくなったが、どうにも自らの足で進む以外選択肢がないのだ。


吐くほど走りまくってようやく最後のトンネルを抜けたとき、恐怖と安堵ですでにやや涙ぐんでいた。
車についたときには、足の裏と犬のリードを握り続けた左手が痛かった。
宿に着いてから思う存分地ビールを飲んだことは言うまでもない。


放送を聞いてそんな思い出がブワーッと出てきたし、やはり尊敬する伊集院氏と同じ稀な体験をしていたことが嬉しかった。なので、もちろんいつもフリートークは面白いのだが、他の人にはいつも通りだったとしても個人的には今回は3割増しで楽しかった。


伊集院氏も言ってたが、私もいまだにあのボタンがなんだったのか知らない。
そして確かめに行くこともきっとないだろう。

 

 

 

柴犬・本気噛みのしつけ【最終判断】

(20181027)

このブログの動物カテゴリには、「本気噛みをする犬への対処法」についていくつか記事を書いてきた。
うちの柴犬・梅吉は、約14キロの7歳の大型の柴犬だ。
何針も縫う怪我も何度もしたし、消えない噛み傷跡が両腕、両手に多数、足にもある。
犬のしつけにはいろんな方法がある。
罰を与える、褒美を与える、薬物治療、など、どれも賛否両論あり、最終的には「その個に合った方法を」という風潮にある。
私は現在、発達障害のこどもたちを預かる仕事をしている。
たまたま巡り合ったその仕事は、私が長年悩んでいた犬の問題とリンクすることが多かった。

梅吉には、もうあらゆるしつけをやり通した。お互い辛い思いをするほどやり通してしまった。
最近は日常生活をする上で噛まれないようになっていた。
しかし、もし犬が病気や怪我で介護が必要な状況になった場合、さわれないのはとても困る。
そのような「悪い未来」も想定し、最後の悪あがきとして、昔からペットホテルでお世話になっている某有名トレーニングの先生にお願いすることにした。
その先生には半年前くらいの今年の春頃、トレーニングをしたいという話をしていた。
それが先延ばしになっていたのは、私が楽器を使った音楽活動をしていて、手を怪我するわけにはいかなかったからだ。
ようやくその活動に整理をつけ、自分の中でも梅吉に対して厳しくする覚悟を作った。
条件付けベースのしつけというのは、徹底的にやり続けなければならないからだ。

先日、梅吉のワクチンを打つために口輪の装着が必要で、前回も付き添ってもらったので先生に来ていただいた。すごく良心的なオーナーさんで、それだけだと無料でやってくれてしまうので、今回は訪問指導という料金の発生する形でお願いした。

先生が到着し、まずは注射を済ましてしまおうということになった。
前回は、病院についてから口輪をつけようとしたら非常に不機嫌になっていたので、家でつけてから病院(徒歩5分くらい)に行くことにした。
ところがそのわずかな道のりをなかなか歩かないくらい、梅吉はずっと口輪を取ろうとし続けた。
その間に、親指の爪がなにかに引っかかり割れてしまい、いつの間にか流血していた。
その手で口輪を取ろうとするから、病院についたときには、顔も前足も血まみれだった。
梅吉にしてみればいつもと違うことだらけでかなり興奮していた。人も犬もたくさんいる病院でギャンギャンに鳴いていた。
血をふこうとしたらとても怒った。が、優しくなだめながら拭き続けた。
幸い口輪のおかげで噛まれる心配はなかったので、うなっていたが顔と手を拭いた。

一人だったらできないことだらけだった。
先生もいるし、病院も混んでいたので、梅吉の様子がどんなにひどくても涙を堪えられた。

なんとか無事に注射を終え帰宅した。

改めて、今後のしつけ方針について話した。
私の覚悟と裏腹に、先生が出した答えは、「もう厳しいしつけをする必要がない」ということだった。

梅吉をよく知るその先生の見解。

****
厳しいしつけというのは、飼い主側の根気もいるし、怪我のリスクを伴う。
本来、しつけというのは人間のエゴも含まれる。
その犬の特性によっては、たった一つの目標のためにたくさんの時間を使う。
それが犬にとっては生きている時間のほとんどになるかもしれない。
今現在、梅吉と私は、いろんな苦難を乗り越えて、工夫もした上で、日常生活ではほとんど噛まれない暮らしができている。
梅吉には、罰を与えるしつけは向かない。
だから、すごく美味しいおやつを使って、正しいことをしたときにご褒美を与えて、少しでも善悪がわかればいい。
****

ということだった。
一見、しつけとしては、どこにでもある方法なのだ。
ただ、梅吉の噛みつきは、何をやっても防ぐことはできなかった。
罰に対してのしつけや、薬物治療のときは、多大な負担をかけてしまった。

行動治療というものは、正しいしつけをやり続けることに意義があると思っている。
特に知能に限界のある動物や人にはそれが非常に有効的かつ絶対なのだ。

今回先生に会う前に、あらゆることを覚悟した。
その過程で、日常生活が送れないくらい怪我を負うことも、お金がかかることも、優しい言葉をかけられなくなることも。
梅吉ももう7歳だ。最後の頼みだった。
でも、もう厳しくしなくていいのだ。先生の言葉を聞いたとき、私はとても嬉しかったし、安心した。
これからは、いいことをしたときに、梅吉が大好きなおやつをあげたらいい。
根気よく続けなければいけないのは心や体の痛みや苦しみではない。
「いいことをしたときに褒めておやつをあげる」なのだ。
お互いに幸せな方法が最後にいきついた答えとなった。

先生とは、何度もたくさん話をした。梅吉のこともとてもよくわかってくれている。
これからもホテルに預けたり、シャンプーしたり、爪を切ったり、病院に付き添ってくれたり、協力をお願いしながら、なんとかやっていこうということになった。口輪装着をはじめ、先生のプロフェッショナルな技にはいつも感動する。
できれば名前を出したい先生なのだが、今回は「こういう仕事をしていてこういう話をするのもなんですが」という前提で色んな話をしてくれた。とてもいい先生だが、営業妨害になるような噂が立つのも困るので匿名とさせていただいた。

未来の見通しがわかると、とても楽になる。

これからも梅吉とは戦っていく。そして平和に元気に暮らしていく。
しつけのブログはこれが最後になるかもしれない。
今までの記事を含め、愛する犬の噛み付きで悩む人が少しでも心が楽になるよう、情報が届きますように。

【柴犬・梅吉】突然の断食(最終更新1/26)

(20170124)

我が家の柴犬・梅吉は昨年から約1年くらい動物行動学に基づいた特別治療を行なっている。一番大きい問題であった本気噛みは、結局のところあまり解決しなかったが、「じゃあどうするか」というところを日本有数の専門家の先生と話し合えたことが非常に大きく、犬も私も以前よりずっと楽に過ごせるようになった。


うちの犬の場合、薬物治療との相性が悪く、ゴハンを食べなくなってしまう傾向にあり、最終的に抗不安剤クロミカルムを1日2回1/4錠あげ続けるのがベストバランスだという結論に達した。


しかし、気づけばここ1、2ヶ月異常な食欲を発揮していた上に、久々に噛み付いてきたりもしたため、朝のクロミカルムの量を1/2錠に増やしてみていた。
そんな微妙な増量のせいではないはずだが、突然ゴハンを食べなくなった。
最近、留守番が多くなったストレスかもしれない。
今のところ、原因は全く不明でそろそろ病院にも相談しようと思っているが、後学と似たような症状の犬で悩む人への情報共有を兼ねてとりあえず記録をつけることにした。


1/21
朝、外出の用事があったため出かけようとしたら、自分も出かけたいとばかりにリビングのドアに立ち塞がり、開けろとばかりにドアをガシガシたたく。たまにあるため、無視して外出。
帰宅後、ふつうに散歩に行き夕飯をあげたら久々に少し残す。


1/22
いつも通り、ドライフードに薬をまいたチーズをのせて朝ゴハン
たまに「チーズと半分ほどゴハンを食べて残りは散歩後」というワガママな食べわけをしているが、チーズすら口にしない。
なんだか様子が変だな、と思っていたが、この日は外出が長くなる予定で朝の散歩を2時間予定で組んでいたので、とりあえず散歩に連れて行こうとしたが、様子がややおかしい。
噛まれるかもしれないと思い、手袋をつけて首輪とリードを付けようとしたら案の定噛まれる。こちらは怒らず無表情でカーミングシグナルと言われる「まばたきで見つめる」をしながら犬が落ちつくのを待ったら、ほんの数秒で我に返り、お腹を上にして転がり噛んだところをペロペロと舐めてくれた。
いつもは、朝の散歩はトイレだけで短めで、午後の散歩で5キロ以上歩くようにしているが、おなかがすけばゴハンを食べるかもしれないため、朝から長めの散歩。
帰宅後、大好きなおやつもあげてみたが、一瞬口にしてもすぐにペッと吐き出す。
「食べないなら捨てちゃうよー」とお皿をもつ、という煽りをしても、寄ってはくるが食べようとはしない。 
さらに、朝から変な声で鳴いたり、普段しない遠吠えをしている。明らかに様子がおかしい。
ただ、単なる甘えの可能性もあり、「ゴハンを食べなければ飼い主は出かけない」という学習をされても困るため、今日のところは予定通り外出しようと決める。
いなければ食べるかもしれない、と思ったものの、夜に帰宅したときもまったく食べた形跡がなかった。
いつもは自分は寝室で寝るが、最近寂しいのかなと思ったのでリビングで一緒に寝ることにする。

1/23
夜中にしばしば犬が鳴いていたのであまり眠れず。
相変わらず朝も夜もまったく食べなかった。ドライフードではなく、大好物のチキンのウェットフードをあげたものの、まったく口をつけず。 
散歩も普通にしているが、やはりやや元気にはかけるし、ウンチの量も少ない。食べていないから当然だ。
この日、夜に仕事が入っていたのをどうしようかと迷ったが、短時間だしとりあえず行こうと思っていたら、突然3番目の猫が嘔吐と、さらに泡を吹いていた。泡を吹いていたのは初めてだったので即病院に。
結局、要観察が2匹になってしまったため、仕事をキャンセル。
結果的にこれは正解だったようで、このあと、犬が下痢になり、さらには黄色く濁ったものを大量に嘔吐。
これにより、実は今回別の病気になったのではないかという疑惑もわき、明日の様子次第では病院に連れて行こうと決意。
この日は犬は猫の部屋で寝始めていたため、自分も寝室でゆっくり休ませてもらう。

1/24
夜中に猫の部屋から出たくなったようでドアを叩いていたので出してあげる。そのまま鳴き続けるなら散歩かな、と思ったら、おとなしくひとりで寝始めたので平和に朝を迎える。猫の様子も安定。 
朝、あえていつもどおりのドライフードと猫用のドライフード(犬のより美味しいらしい)と薬入りチーズをあげたら、チーズとドライフードをほんの一口食べる。思わず目頭が熱くなったが、プレッシャーを与えないように素知らぬふりをする。
そのあと、また1時間ちょっと散歩。散歩中は元気だが、いつもどおりウンチモーションに入ったもののもう体の中が空っぽなようで、何も出ない。
帰宅した11時すぎ、動物行動学治療でお世話になっている病院に電話をし、今の状態を伝え、クロミカルムを毎食与えられない状態であげるべきかの確認をする。急にやめることができない仕様の薬なのだが、すでに少量の投薬だったため、そのまましばらく飲まなくても大丈夫だそうだ。できれば検査もそこの病院でできたらいいのだが、自分には免許がないため運転ができないので平日は連れていけない。午後に行きつけの近所の病院に行ってみます、と伝える。
まさにその電話をしているとき、犬が自ら朝の残りのドライフードを食べ始めた。通常量の半分以下だけど皿に入ってた分を完食。
どうやら最悪な状態は抜け出したようだ。
それでも午後の診察開始時間と同時に近所の病院へ。
実は梅吉がずっとお世話になり懐いていた藤原先生という先生が起業のため昨年12月で辞めてしまっていた。それ自体も開業先もご本人から直々に聞いていたが、それから初めての病院でかなり不安があった。
そして不安は的中し、残念なことに予想以上にひどい事態になった。
なぜか懐いていた看護婦さんも見当たらなくて、新人の先生が担当になったが、この先生が話せば話すほど頼りない対応や返答しかしない上に、梅吉もさらにナーバスになり、少し触られるだけで、唸り、叫び、牙を剥き大暴れ。一番危険な頭側を私が抑えていたから誰も怪我をしたりはしなかったが、聴診器が精一杯でとてもじゃないが採血や体温を測ることすらかなり厳しい状況だし、超音波エコーは梅吉には一生不可能かもしれない。いろいろ事情を話したり相談したものの、あまりに話が通じない。思い出しても腹がたつので割愛するが、最終的には梅吉が悪い子みたいな言われ方すらされ(実際良い子ではないけど)、「てめえが無能なんじゃー!」と心で叫び、それでもぐっと気持ちを抑え先生をたてて、「今日はもうこの子も限界なので帰らせてください」とお願いしたら、最終的に院長が出てきて、一瞬にして状況を把握し、こちらも納得できるベストな案にまとめてくれた。
とりあえず、ロイヤルカナンの退院サポートという、栄養価が高く、味も良い、高級療養食をあげてみたら、病院という落ちつかない場にも関わらず、梅吉は迷いなく食べた。これをいつものごはんに混ぜてあげつつ、嘔吐や下痢が続かないかを観察し、再度嘔吐したり体調に異変があれば、またできるだけ犬に負担がかからない方法をやっていこうとなった。
帰宅後、すぐにもらったゴハンをあげてみたら少量ながらも即完食。感動。
疲れたみたいで夜もぐっすり。


1/25
朝、珍しくすでに起きてたけど騒ぎもせずお利口に廊下に座っていた。猫にえさをあげるときに付いてきたから「梅もゴハン食べる?」と聞いたら、いつもゴハンを食べるキャリーに自ら入っていった。これはイケると思い、療養食とドライフードを混ぜてあげたら半分くらい食べ、その後1時間ほどの散歩から帰宅し、残りを完食。
ウンチも通常どおりしたし、朝は少なめだったのでお昼にもドライフードをあげたらそれも完食。
突然ほぼ通常モードに戻った。


今日は仕事で6時間ほど外出。
20時に帰宅したときも様子は変わりなく、療養食とドライフードを混ぜたものを完食。
おやつへの食いつきも通常どおり。
散歩に連れて出たらおしっこのみ。
21時過ぎにお風呂に入っていたらギャン泣きが聞こえる。どうやら下痢のときの鳴きだと判断し連れ出したら案の定下痢で、もうなにも出なくなるまで7、8回ウンチモーション。一度帰宅したがまた数分後同じ鳴き方。再度連れ出し、2回ほどほぼ水分のウンチ。帰宅後さらにまた鳴き出したがほんの微妙な鳴きの違いで、ただのワガママと判断し、放置。これが正解だったようで数分後にあきらめ寝始める。
今回の下痢は、急にゴハンを食べたし、いつもと違うゴハンだったから胃腸の調子が変わったのではないかという気がした。


結局、今回の断食の原因はなんだったのかを総合すると、
・留守番がいやでストレスがたまり反抗。
・変なものを拾い食いし、胃腸の調子が悪かった。
のどちらかではないかと思われる。
ただ、どちらであるかはわかりようもない上に対応も異なるため、どちらの場合もまだ様子を見ながら考えていかねばならない。


1/26
朝から完全に通常どおりのゴハンを完食。元気もある。
しかし、下痢をしたときの次の散歩ではウンチをしないことが多いが、まだお腹の調子かよくないようで下痢で4回。原因はわからないが、出させる方がいいのは間違いないので2時間近く歩く。

 

柴犬・本気噛みの動物行動学治療[7.完結編]

(20161114)

前回の記事からだいぶ日がたってしまった。
引き続き、月1~2回トレーニングに通っているが犬の治療の方向性はもはや安定した。

抗不安剤は副作用が強いのでやめることになり一度ゼロにしたら、そのタイミングで首輪をつけようとするだけで噛みついてくるくらい荒れ狂ってしまった。
即また薬をあげることにし、どうやらクロミカルムを毎食、一日2回1/4錠ずつあげることがベストバランスだということに落ち着いた。
もう数か月その量にしているが、ごはんもちゃんと食べるし、ほぼ噛まれることはない。もちろん無茶な接触をしないことや他人に近づかせないことは大前提ではあるが。

口輪トレーニングは警戒心が強くいまだに紐の部分をかけてみることはできず、口輪の中にチーズクリームを塗り、「わっか」という合図で喜んで口をはめに来る、という習慣をつけさせるところ止まりだが、これも最悪つけられなくても仕方ない、くらいな気持ちでのんびりやっていくことにした。

今は、自宅以外の場所で過ごす練習として、日帰り預けをしている。朝預けて、夕方迎えに行く。
他人や知らない環境も怖くない、と思わせる訓練である。 
どの程度効果があるかわからないが、預けているあいだに越谷レイクタウンで遊ぶ、というのが我が家の恒例になりつつあるのでそこを楽しんでいる。 

夜のハウスをやめたのでケージごと撤去した。
寝室にクッションを置いてあげたら、夜はそこで寝たり、リビングのいつもの場所で寝たり、自由にしている。
そのおかげでストレスフリーになったのか夜鳴きをまったくしなくなった。

いろいろな状況の変化でお留守番をさせることが多くなってしまっているが、その分甘えてくることが多くなった気がする。
かといって、いつも出かけるときにリビングのドア越しに玄関のほうを悲しげに見つめるので、できるだけ一緒にいてあげられるように心がけている。 

犬を飼って5年。いろいろあって、いろいろやってみたけど、 今の状態を続けていけばいいのではないか、という結論にようやくたどり着けた気がする。
ただ、将来介護が必要になったときに触ると噛むのは困るのでそれまでに温厚になっててくれたらいいなということと、
一度も尻尾を振ってくれたことがないので、いつか尻尾を振ってほしいなと思う。