逆算したらもう余生

仕事、結婚、恋愛、すべてに疲れて混沌とする世界の狭間でひっそりと生きています。しばらくはブログ引越しの為、過去記事が多いです。

盲腸の手術・入院体験記その1

正式名称は虫垂炎。2015年1月に別の病院で初めて盲腸の診断を受けたが、そのときは薬で散らして数時間後には普通の生活ができていた。
なので、再発ということになる。
盲腸の手術体験記は、男女によっても病院によってもかなり違うようなので、誰かの参考になれば、と思い、書き残すことにした。


2016年9月10日(土)
【1日目】
前日はいたって普通に過ごし、食事もしていたが、先週お酒の飲み過ぎが続き胃腸に違和感があり、月曜から自然と禁酒していて木曜に普通に飲んだがやはりイマイチ調子が悪い。妙なダルさがあったが夏バテと疲労が溜まっていたのかなあ、くらいな感覚で0時前に就寝。
ところが深夜3時に腹痛で目覚める。下痢な感覚はなく、とりあえず我慢したもののよくなる気配がない。なんだか依然の盲腸の感覚に似ているなあと思ったが、痛みがヘソ周辺で前回と違ったため、とりあえず胃薬を飲んでみた。
しかし、全くよくなる気配はなく今度は吐き気をもよおし吐こうとしたが何も出ない。
もう悪くなる一方な気がしたから、まだマシなうちにと5時に犬の散歩に行き薬とごはんをあげ、猫にもごはんをあげトイレを掃除。
立っているのもつらいため、倒れこみ救急病院を探したら、柏には数軒あり、比較的近く、病院のHPに外来受付が土曜も6時からやってるところを発見。救急車を使う勇気がなかったので6時に着くようにタクシーで移動。
ついて10分後くらいには、外科の先生の診断を受けることができ、寝かされたまますみやかにレントゲンとCT検査。
やはり虫垂炎と発覚。
とりあえず痛みをなくしたいと思っていたら、結構ひどい状態らしく、痛みを取るくらい薬を使ったら歩けない状態になるから手術・入院は免れない状況に。
不運なことに、同居人の元ダンナは福岡出張で翌日夜まで帰らない。しかし、今日の夕方には誰かが家で犬の世話をしないといけない。
意識が朦朧とするなか、元ダンナに電話。この時点で7時。フライトを変更して夕方には帰ってきてくれることがわかり、詳しい話は後にして手術の準備に。
点滴の痛み止めのおかげで激痛からは解放され、手術着に着替えさせてもらう。自分でまったく動けないくらい弱っていたので、寝たまま紙パンツを履かされるところも看護婦さん任せ。
ほぼ予定どおりの9:30にオペ室へ。
ドラマでしか見ないようなやり取りが次々繰り広げられた。
意外だったのは、オペ室は寒いということと全裸になるということと宇多田ヒカルが流れていることである。
背中に部分麻酔を打たれ、次第に胸から下全ての感覚がなくなる。
麻酔が効いたあとに尿を排泄するためのカテーテルを付けられたが当然痛くない。
ちなみに噂に聞く剃毛はされなかった。
全身麻酔ではないため意識もあるし、痺れながらも手は動く。体が異常に冷えてしまったようで看護婦さんが胸と手に湯たんぽを置いてくれた。
「音楽なにか好きなのかけましょうか」と聞かれ、はじめは「先生たちが上がるやつならなんでもいいです」と答えたが「先生たちはなんの曲でも調子いいから大丈夫よ」と言われたのでリクエストすることに。どうやら音源は誰かのiTunesらしく、宇多田ヒカルが流れていたところから系統を推測し、とりあえずセカオワをリクエストしたら入っていた。
胸の下につい立があるから手術の様子は見えないが、執刀医の先生と看護婦さんの仲が良い様子で、やり取りを聞いていて楽しかった。
手術は順調だったし周りの臓器もきれいだったということで、先生が手術完了とともに「9:52」と口にした。
ホッとしたのもつかぬ間で、この後手術箇所の痛みと、下半身麻酔の溶けていく異様なダルさ、体が動かせなくて痛む背中、高熱、口内の乾燥で夜中まで寝たり起きたりしながら耐え忍んだ。
夕方には元ダンナが必要な荷物を持って来てくれた。とても疲れた様子だったので最短の火曜で帰れる前提で家のことの打ち合わせをして、お礼と謝罪を何度も口にし、すぐに帰ってもらった。
ベッド横のサイドテーブルの物すら取れないくらい体が動かないので、スマホとイヤホンと充電器だけベッドにセットしてもらい、介護用ベッドのおかげで多少体が楽になり、ゆるやかに痛みとだるさに堪えながらただひたすら朝を待つ。